サーベイミーティング0613

本日は武内(M2)と佐川(M2)の両名が発表を行いました。

Unsupervised Learning of Style sensitive Word Vectors

 武内の発表は、教師なしで文体(個人的な印象だと”口調”?)に注目した単語ベクトルを学習する論文についてでした。これはWord2Vecにおいて、ある単語を近傍の単語から予測すると得られる表現は意味に近いものであり、遠い単語から予測すると得られる表現は文体(口調)に近いものになるということだと理解しました。口調というのは文全体で共通するものであり、一方で意味は近傍のみに効くということなのだと考えると納得できるような気もします。
 実験結果からは近傍、全体、遠い領域からの予想によって奇麗に意味の精度は単調減少、口調の精度は単調増加していることが見て取れる点が面白いと思いました。
 基本がWord2Vecのモデルなので教師なしで学習できているという点も大きく、応用範囲も広そうです。

Graph Convolutionとその使用例

 佐川の発表はGraph Convolutionについてでした。これはニューラルネットワークにグラフを入力として与える手法であり、化学・生物学分野で特に流行しているとのことです。今回はその中でも画像生成に応用した例が紹介されました。これはグラフを入力としてGraph Convolutionを行い、レイアウト予測と画像生成を行うというものになります。基本的に今までは単一物体の画像生成のみが可能であったのに対して、これによって複数物体が関係を持っている画像を生成できるようになるとのことです。
 これだけのことがend-to-endで成されるというのが驚きです。私はGraph Convolutionという概念を知ったのも今日が初めてであり、グラフの構造をニューラルネットワークが扱えるように上手く計算対象を考える点が面白いと思いました。グラフ構造はとても便利であり、知識グラフのようなものまで扱えることを考えると、Graph Convolutionの手法は重要であると感じます。
[文責:迫田(B4)]